寒いですね。こういう日は本当に太陽が恋しい。
太陽のエネルギーは、地上を暖め、水と大気を還流させ、すべての生命活動を支えています。総量としては人類が使うエネルギーなど問題にならないほどふんだんに降り注いでいるはずなのに、どうも私たちはそれをうまく使うことができません。
例えば、ソーラーカーレースに出場する車は、たいてい畳六畳分ぐらいの巨大な太陽電池を広げて走っています。あんな大きなパネルを背負っているのに意外にパワーがなく、加速は緩いし、悪路や坂道も苦手です。 (more…)
私が最初につくったロボット作品“Cyclops” (サイクロプス、2001年制作)は、人を見つめ、視線で追うだけの怠惰なロボットでした。“Ephyra”(エフィラ、2007年制作)は人が触るとびくっとするだけ、“flagella”(フラゲラ、2009年制作)にいたってはのたうち回るだけ。いずれも「働かないロボット」です。ロボットという言葉の語源は元々「労働」なので、「働かない」のはいわゆる形容矛盾ですね。 (more…)
私は普段スケッチを描くとき。太めのゲルインキボールペンを使います。これを使い始めたのは、2006年の「機能の写像」展のときでした。 (more…)
物理学者でありエッセイストでもあった寺田寅彦は、1921年に「漫画と科学」というタイトルでこんな文章を残しています。
漫画によって表現された人間の形態並びに精神的の特徴は、一方において特異なものであると同時に他方ではその特徴を共有する一つの集団の普遍性を抽象してその集団の「型」を設定する事になる。こういう対象の取扱い方は実に科学者がその科学的対象を取扱うのと著しく類似したものである。 (more…)
今週末から「医学と芸術展」が森美術館で始まります。
医療用機器や義肢などの展示もあって、骨展と着眼点が似ているところもありますが、随分前から計画していたみたいなので、ある種のシンクロですね。実はこの展覧会、友人のキュレーターが企画していて「骨」展を見に来たときに、開口一番「ネタがかぶっちゃったー」と笑っていました。 (more…)
自転車で都内をうろうろしてみると、乗り換え案内やカーナビにたよった生活ではほとんど気にすることはない、地形の高低差による「位置エネルギー」 を意識するようになります。 (more…)
私はしょっちゅう上のような絵を描いています。これは、スケッチのためのウォーミングアップです。バッターボックスに立つ前の素振りかな。
日産自動車にデザイナーとして採用されて、入社後まもなく、新人の合宿研修がありました。宿舎で当たり前のように車の絵を描きながら話をしている美大出身の同期たちを見て、本当に車のデザイナーになれるんだとわくわくしました。とくに私が目を見張ったのは「楕円」の描き方でした。 (more…)
190センチに近い長身で人間とは思えないほど細身、ぎょろりとした目、異常にハイテンションでマシンガンのようにしゃべる。それが初めて合ったロボット博士の古田貴之さんでした。 (more…)
「電車でGO」などで鉄道の運転を疑似体験してみると結構難しい事がわかります。気がついたときにはスピードが出過ぎているし、「あ、このままじゃ止まれないかも」と思ったときにはもう間に合わない。操作を実感するためのフィードバックループが長くて、私たちの日常感覚と合っていないんですね。 (more…)
良く降りますね。
雨はあんなに高いところから落ちてくるのにあまり痛くない。子供のころ、それがとても不思議でした。高いところから落ちてきた石が当たると、とても痛いのに。 (more…)