曲面を作る

SFC, Works — yam @ January 28, 2010 6:09 pm

ovo

ふっくら、ぽってり、ゆったり、粘り着くような、流れるような、張りのある、しっとりとした…。こうした表現からどんな曲面を思い浮かべますか。

曲面が持つニュアンスには、それを作る素材の物性が色濃く現れます。その由来をはっきり意識する事は、立体物を作るデザイナーにとって、とても重要なことです。

固いものが研磨されてできる曲面、液体が表面張力で作る曲面、伸縮性のある膜を引っ張ったときの曲面、内部の圧力で膨らんだ曲面、成長によって形成された曲面。それぞれに全く性質が違うので、むやみに混在させる事は御法度。デザイナーは意識して使い分けます。

私が慶應義塾大学SFCで受け持っている演習授業では、「河原の小石」という課題を出題しています。

木片を削って、河原に落ちている石ころに見えるオブジェを作りなさい。

課題の目的のひとつは、頭でっかちになりがちな学生達に、自分の手でとことん立体とつき合う経験をさせることなのですが、もう一つ、自然の営みの中で生み出される曲面の「典型」を探させる演習でもあります。

面白いのは、ただ河原から石を拾ってきて、それをそのまま模写して木で作っても、少しも石には見えないことです。たくさんの石の中から、エッセンスを感じ取って典型的な石を作る事。それがうまくできると、本物の石より石らしい立体を作る事ができます。

先日、たくさんの木製の小石を持ってきた学生がいました。この課題の提出が終わってからも、半年間、少しずつ作ったそうです。求道者に出会って、ちょっと楽しくなりました。

写真は腕時計OVO(2007年)、撮影:清水行雄

SFC ORF 2009のお知らせ:フラゲラも動いてます

Bones, SFC — yam @ November 23, 2009 5:35 am

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今日から二日間、六本木ヒルズで慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の全研究室の研究内容が見られるオープン・リサーチ・フォーラムが開催されます。 (more…)

科学雑誌「ニュートン」がシブい

Daily Science, SFC — yam @ November 3, 2009 11:32 pm

科学雑誌「ニュートン」の最近の特集がシブいです。ここ一年の特集を並べてみると (more…)

草食系男子と噛みつき系女子

SFC — yam @ October 22, 2009 2:25 am

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最近、研究室の学生達が良く動いてくれます。学生同士で相互にドライブしているかのように。まあちょっとほめるとすぐに気を抜くので、油断はできませんが。

湘南藤沢キャンパスにやってきて最初の半年は、デザインごっこをやるしかありませんでした。金はないし、場所も道具もないし、学生のスキルはないし、ついでに教える側の経験もない。 (more…)

ふたつにひとつ以外の選択

SFC, Works — yam @ September 26, 2009 5:02 am

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どちらも大切だと思っていることの二者択一を迫られるとき、私は、一方を採り、一方を捨てるしかない状況そのものを根底から疑うようにしています。二つの選択肢しか見えない状況に自分を縛ってはいないか。そもそもなぜその二つなのか。

アイデアは二律背反を疑うところから始まるのではないでしょうか。

両天秤のまま妥協点を探そうとすることは、しばしば一番つまらない選択となってしまいます。例えば (more…)

ブレードランナー達

Bones, SFC, Sketches — yam @ August 12, 2009 12:44 pm

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最初は、グランドの隅の方から眺めていました。怖くもありました。「デザイン」などという言葉が入り込む余地がないのではないか。彼らの切実な状況に、デザイナーなど必要とされていないのでないか。

しかし、練習会に参加し、義足のアスリート達を見て、やはり本物は美しいと思いました。彼ら、彼女たちの走り、跳躍する様を夢中になってスケッチしました。

私がスケッチしているのを見て、ある選手が声をかけてくれました。 (more…)

ニュートン力学的直感

SFC, Works — yam @ August 7, 2009 12:08 am

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今、慶應の山中研究室の学生達に、夏休みの特別研究プロジェクトとして「物理法則を実感できるプロダクト(実験キット等)をデザインする」という実験授業をやっています。 (more…)

4本脚のニワトリ

Bones, SFC — yam @ July 27, 2009 1:53 am

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昨日の「骨」展のワークショップでは皆さんにいろいろな絵を描いてもらいましたが、最初に描いてもらったのはニワトリでした。

18年前、東京大学の助教授として、初めて研究室で持ったときのことです。私の部屋に集まった学生達に、今回と同じように「鶏を思い出して描いてごらん」と問いかけました。その時、ひとりの学生が4本脚のニワトリを描いたのです。 (more…)

フラゲラ絶体絶命

Bones, SFC — yam @ May 29, 2009 10:01 am

何もかもうまくいっているように見えました。レセプションの直前まで。

ところがレセプションが始まった直後、私の研究室のflagellaが動かないと言う連絡。ええっ、さっき最後に全体を見て回った時は完璧に動いていたのに…。 (more…)

走ることは跳ぶこと

Bones, SFC, Sketches — yam @ May 18, 2009 2:18 am

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慶應の私の研究室では、アスリート用義足のデザインを研究しています。今日は北区にある障害者スポーツセンターに、義足ランナーたちの練習を見に行きました。 (more…)

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