ところで、左顎、少しゆるくない?
以前にも紹介しましたが、「骨」展では、私の頭蓋骨が皆様にごあいさつしています。CTスキャンのデータを3Dプリントという技術で再現したので、かなり正確な私の分身です。妻は、以前から私のあごをつねりながら、死んだらこの骨を見るのが唯一の楽しみだなどとのたまっていたのですが、生きながらに実現してしまいました。
先日その「骨」展に高校の同級生が来てくれました。彼は整形外科の先生なので、いろいろと鋭い感想のメールをくれたのですが、最後にこんな事が書かれていました。
「ところで、○○の左顎、少しゆるくない?」(○○は私の高校の時のあだ名)
どういうこと?とメールを返したのですが、まだ返事は来ていません。気になるー。
人工骨の開発をしているので、視点の違いがとても新鮮で面白かったです。
「標本」展示されていたものと少し目的が違って、事故や病気で失われた骨を、細胞レベルで再生を実現するため、ミクロレベルからの設計をすることで実現させました。
マクロだけでなくミクロレベル(更に分子レベルまで)でも骨の構造や骨再生に関与する細胞の連携は素晴らしいものであると思いました。
人間の作ったものはまだまだ自然に及びません。