原研哉さんは、やっぱり大きい人でした
原研哉さんとの対談が、盛況の内に終了しました。司会の藤崎圭一郎さんや、準備してくれた学生の皆さんのおかげで、とても楽しい時間を過ごすことができました。
私は過去に、原さんの企画する展覧会に2度参加しています。2004年の竹尾ペーパーショー「HAPTIC」展と、2007年のTokyo Fiber 「SENSEWARE」展。紙の展覧会と布の展覧会、まさに皮膜です。そういえばそのどちらにも「骨格」を重視した作品を出品したかも知れません。
どちらの展覧会でも、原さんの依頼の方法が印象的でした。言葉とビジュアルでクリエイティビティを刺激され、本当にわくわくして、いつのまにか原さんの企画意図に引っ張り込まれます。その後のケアも丁寧で、気持ちよく作品を作れました。出品した二作品は、いずれも私にとって、大変重要な作品になっています。
原さんはとても大きな人です。物理的に。
体格のいい人のそばにいると私は無言の圧力を感じます。この圧力は結構根源的なもので、地位争いをするオスざるの本能なのかなと思ったりもします。対談の後、居酒屋に並んで座ったのですが、ずっと自分の体が反対側に傾いていたんじゃないかと感じるぐらい。
でもそんな原さんが発する言葉はとても柔らかい。圧力が包容力に変わって言葉が心に響きます。実際には原さんの方が一つ若いにもかかわらず、父親みたいだなと思いました。これがこの人のリーダーシップの根っこにあるのかも。
写真は2004年「HAPTIC」展の出品作品「Floating Compass」。撥水性の紙でできたアメンボです。おなかに磁石を抱えていて、水に浮かべるとゆっくりと回転し始め、いつの間にか北を向いています。一枚の紙でできた、紙の骨でもありますね。また少し制作し、「骨」展の会場で販売しています。
藤崎さん、本当に良い企画でした。そして旧交を温める機会をありがとう。
(写真撮影:清水行雄)
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