からくリミックス報告(2) チワワ笛から笑う骨格へ

Bones — yam @ June 2, 2009 2:27 am

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からくり人形師の九代目玉屋庄兵衛さんと、現代アーティストの土佐信道さん。お二人の活動はいわば対極にあると言えます。

伝統と前衛、静寂と音響、悠久と刹那、木材とアルミ、ゼンマイと電気モーター、聖と邪(?)など、様々な視点でコントラストを見いだせるでしょう。

一方で共通点も多いのです。

お二人ともコンパクトで高密度の作業場を持ち、すべて自分でつくる、晴れの場で使われる(玉屋さんは祭り、土佐さんはコンサート)、デジタルよりアナログ、ディティールへのすさまじい執念、作品は動いてこそ意味がある。

土佐さんは、自動演奏ギター「メカフォーク」とマシンボーカル「セーモンズ」による生演奏に加え、サバオ、ノックマンファミリーなどの小ネタ、さらにワッハゴーゴーの原型となるチワワ笛等も実演してくださいました。もう会場は爆笑の渦です。しくみの説明が抜群にお上手で、ラチェットを両手の突っ張りに例える所など感動してしまいました。

特に人工声帯については、九代目もとても興味を持ったみたいで、いつか声の出るからくり人形が、お二人の協力で生まれるのではないかと期待させるやりとりも。

続くトークも聞きたいことがいっぱいあるという土佐さんが、次々に九代目に質問を投げかけてくれたおかげで、話がどんどん弾みます。

土佐さんの目下の悩みは後継者、と言うより作品をどうやって残していけるのか。「『弓曳き小早舟』もおそらく二百年は持つでしょう」と平然と言ってのける九代目の、275年の歴史を持つ継承のしくみに興味を持たれたようです。

「普段から心がけていることはなんですか」という会場からの質問には、九代目は「良いものをたくさん見ること」、土佐さんは「人のやらないことをやる」。このふたつは一見相反するようですが、どちらもデザイナーにとって大事なことですね。

あっという間に二時間は過ぎて、そのあとは会場でそれぞれの新作の実演。来場いただいた皆さん、楽しんでいただけましたでしょうか。

(写真撮影:吉村昌也)

1 Comment »

  1. http://www.voiceblog.jp/saran-p/

    This is a very severe opinion of Wahhagogo, from an instrument making artist.

    Comment by coyote — June 5, 2009 @ 11:50 am

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