してみむとてするなり
「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。」
古今和歌集の編者の一人、紀 貫之(きのつらゆき)は「土佐日記」という日記を書き始めるに当たって、書き手が女であるかのように擬装し、自分のことは「ある人」として登場させ日記を書き連ねました。いまさらながら、私もしてみむと思ったわけですが、気恥ずかしいものですね。人のふりしたくなる気持ちもわかります。
これまで自分からは、ほとんどネット上で発言したことのない私ですが、やってみようと思ったのは、5月に私のディレクションによる展覧会が開かれることになったからです。
その展覧会のタイトルは「骨」。12組の作家が参加し、5月29日から8月30日まで東京ミッドタウンにある21_21_DESIGN SIGHTで開催されます。
いろいろな作家さんの製作途中の写真やスケッチなども上げながら、製作の様子が伝わるようなブログをめざしたいと思います。ここに上げたスケッチは、私が二年前に描いたもので、これを持って九代目からくり人形師玉屋庄兵衛氏に会いに行ったところから、展覧会の準備はスタートしました。