あの会社じゃないと作れない
久しぶりに娘を仕事の打ち合せに連れてゆきました。18年前に初めて彼女をつれて会議に出た時には、「打ち合せに赤ん坊抱いてくる人初めて見た。」って、まだ若手建築家だった妹島和代さんに笑われたのを憶えています。普通に考えればあり得ない公私混同なのでしょうね。
その娘も随分大きくなったので、ミーティングではSFCの学生の一人に見えたのではないでしょうか。アトリエに戻ってから娘がこんなことを言いました。
「今お父さんが作ってる機械って、あの会社じゃないと作れないんじゃないかと思った。」
「なんでそう思う。」
「お父さん『こういう事はできないかな』って何度も言ってたじゃん。それがどのくらい無理なのことなのかは私にはわからないけど、相当せっぱ詰まってる状況だって言うのは私でもわかった。後3日でとか言ってるし。それなのに日南の人たちは全員で、それをやる事を前提にどうやったらやれるか考えてる感じだった。すごいいい人たちだなあって。」
18年前の打ち合わせのときはただ私にしがみついていただけの娘に、自分がいかに恵まれているかを教えられた感じです。
一昨日の試運転に成功した連続抄紙機プロトタイプ「水より生まれ、水に帰る」は、morph3やFlagellaを一緒に開発した、信頼できるパートナーである株式会社日南が製作しています。いろいろ無茶を聞いてもらいながら、展示当日まで、つきることのない完成度との戦いを続けます。
お嬢様の感受性がすばらしいですね。
参加の立ち位置が分かりませんが、少なくとも「岡目八目」で無いならどちらかに偏る目線が生まれがちです。会話を客観視できその先の答えに近づく回答が生まれています。
理系な親御さん(笑)のお嬢様は国語力もすごそうですね!
なんかいい話です。
coさん
コメントありがとうございます。
将来の希望職種が近いので、ちょっと手伝わせてみています。
役には立ちませんし、国語力なんてとんでもないですが。
それでも、教えられることもあるんだなと少し感動してしまったので
親ばかエントリーを上げてしまいました。
本人に見せたら「なんか普通のブログみたい」だと。