感覚を射抜くことばを見つけよ
感覚を射抜くことばを見つけよ。そうすれば、掴みかかっていることが確かなものになる。
先週、大学院生達がこれからの研究計画を持ってきたときに、ある学生に私が言ったことを要約するとこんな感じでしょうか。
私たちデザイナーは、自分のひらめきや心に引っかかった感覚をうまく表現できないときに、とりあえずいろいろな言葉を使います。
「○○みたいな」「××てゆうか」「って訳でもないんだけど…」
それらを並べて、一応つながって見えるようにしたものを「コンセプト」と呼んでみたりするのですが、それだけではあまり役に立ちません。言葉に引きずられて、だんだん自分のひらめきが何だったのかわからなくなっていくばかり。
デザイナーにとっては、言葉はとても大切です。自分がつかみかかっている大切なものを表現するために、ていねいに、にごり、陳腐、あいまい、誇張を排除していくと、ごくまれにドンぴしゃの言葉に行き当たります。
そのとき、言葉は、プロジェクトの骨になるのです。
「骨」展に私の研究室の作品として出品した「flagella」。ふらげらと言う不思議な名前は、生物界で唯一、回転機構を持つ運動器官である「鞭(べん)毛」の英語名です。細菌の尾っぽは、くねくね曲がっているように見えますが、実はらせん状に回転している…。
「柔らかく変形しているように見える」ロボットというアイデアは、この名前を見つけたときに確実なものになりました。
(写真撮影:吉村昌也)
40歳過ぎてから写真の世界にからまった困った者です。
最近、この言葉にする、というところでまた、からまっています。
写真は撮ったものを完璧にプリントするものではなく、何故それを撮ったのか、また、何を主張したいのか、何をコンセプトにしているのか説明できなくてはただの映像(イメージの断片)でしかない、と気づきました。
それは、露出覚えてピントを合わせ等、撮る方法の難しさからきた弱音でもあります。
sogoさん、こんにちは。
考え方をうまく言葉にするというのは、クリエイターの皆さんすべてが悩むことのようですね。
他人に伝えるためと言うよりも、自分で確認するための、次の一歩をぶれないものにするためのひとこと。
やさし言い回しで良いんだけどなかなか見つからなくて、いつも長い時間悩みます、