キャプション原稿に追われる連休

Bones — yam @ 4月 30, 2009 3:03 am

eijiyuzawa_web

世間は連休ですね。今日も絶好の行楽日和だったらしい。私は連休明けまでに「骨」展の出品作品のキャプションをすべて書きあげるという宿題があるので、多分この連休中はパソコンの前に張り付いています。

どうせならこのブログの文章が、作品のキャプションになるように書いてしまおうと企んでいます。この展覧会のコーディネータである田中さんも、きっとその方が安心でしょう。あ、でもキャプションボードの数は30点以上になるので、一日ひとつじゃ全然足りないし…田中さん、見ない方がいいかもです。

まずは湯沢英治さんの写真についてのキャプション。

湯沢英治の骨の写真は、黒い背景にとけ込むような深い陰影が特徴的です。一般的な標本写真では、形状を説明するために影の部分にも柔らかい光を当てるのが普通なので、この陰影の深さは異例と言えます。結果として一部の情報は失われるのですが、代わりに骨格全体の力強い立体構造があざやかに浮かび上がります。さらに、ひとつ一つの骨の表面の微細な凹凸の流れや、内部の複雑な網目構造なども、強いコントラストで描き出され、脊椎動物の骨格が、時にはその外観以上に美しいことを湯沢の写真は教えてくれています。この展覧会の目的は、「骨」というものを通してデザインの未来について考えることにあります。まずは、湯沢が切り出す生物の骨の美しさにひたってみてください。

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