飛行機の墓場

Sketches — yam @ May 3, 2010 10:55 am

aircraft_boneyard

airplane_graveyard

米国アリゾナ州ツーソンの近くの砂漠にそれはありました。見渡す限りの地平線に延々と並べられた数百の飛行機。現役を退いた飛行機が解体を待って置かれているこの場所を、航空関係者達は「飛行機の墓場」と呼びます。ここを訪ねたのは12年ほど前。

あたりは40度を超える暑さなのですが、乾燥しているのでそれほど不快ではありません。頭からペットボトルの水をかぶるとたちまち乾いて行きます。この乾燥した気候のおかげで金属が錆びにくいのを利用して航空機が保管されます。必ずしも古いものばかりではなく、就航待ちの新しいものもあるようでした。

砂漠の中の道路を走っていると、案内役の航空会社の人が地面を指差して何かを叫びます。見ると巨大な褐色の蛇が、砂漠の蛇特有の横滑りで道路を横切って行きます。「あいつは毒はない』と運転手は笑って言いますが、私達にとっては異世界感たっぷり。

広大な駐機場の外れには、いつから置いてあるのだろうという航空機がたくさんありました。翼にはエンジンの代わりに重しがぶら下げられています。これがないと重量バランスがとれず、翼が折れてしまうのだそうです。航空機はとても軽く設計された結果、大きさの割に金属量が少なく、採算が取れないのでなかなかリサイクルが進まないとか。

狭い国土の日本にはあり得ない光景でした。上はこの時の取材をもとに「航空機を作る」という本の為に描いたイラスト。私たちが訪ねたのは民間の保管場でしたが、Google Mapで探すと下のような写真にも出会えます。

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