風をはらんで、命を宿す
Takeo Paper Show 2010 [proto-] のために、SFCの学生達ともうひとつ展示物を作りました。
テーマは「風と紙」。
紙は、水に溶けた繊維が網にすくいあげられてシート状になるところから作られて行くのですが、それだけでは完成しません。繊維の間から水を追い出し、空気を含ませる、すなわち乾燥させることによって、私たちが良く知っている「軽さ」を獲得します。
その軽さ、薄さのおかげで、紙は私たちの生活に広く浸透しています。毎日、膨大が紙が軽やかに情報を運び、重量を付加する事なく大切なものを包み、汚れをぬぐい去り、消えて行きます。こうした大量消費を支える軽さは、紙が社会の中で活躍するのための生命線であるとも言えるでしょう。
このような紙の軽やかさを表現する作品として、「風をはらんで、命を宿す」という作品を制作しました。紙は風にあおられて、はかなく舞います。どこかに行ってしまうように見えて、ふわりと舞い戻るしたたかさも見せてくれます。紙の循環は「水と紙」、「風と紙」二つの作品に共通するテーマになっています。
展示には、ダイソン社に協力をいただきました。最新のテクノロジーと紙の共演を楽しんでください。
(Photo: Hideya Amemiya)
こんにちは。
「風をはらんで、命を宿す」・・・
という表現、とても素敵です。
人間もしたたかに、生きていかなくては・・・。
そう、実感しています。
Takeo Paper Show 是非、名古屋でも開催してほしいです!!
powaroさん
こんにちは、お返事が遅くなりました。
時々エアコンの風に煽られてあらぬ方向に行ってしまう奴がいるのですが、
来場の皆さんが慈しむように手のひらで支えて、そっと戻してくれます。
生物のようにていねいに扱ってくれることをとてもうれしく思いました。
powaroさんに見ていただけないのは残念ですが…。