呼吸する椅子

Works — yam @ 7月 9, 2009 10:03 am

avein31

私は、今、自分がデザインして今年発売されたばかりの椅子に座っています。

この椅子は、私が姿勢を変える度に、静かに呼吸しています。椅子に内蔵された複数のエア・クッションがおたがいに空気を送り合って、私の骨盤や背骨を支えているのです。

椅子の名前はアヴェイン  AVEIN

Air(空気)とVein(静脈)から名付けました。その名の通りAVEINのクッションには空気の袋と、それらをつないで空気を流動させるための管が内包されています。複数のクッションが、お互いに空気を融通し合って人の体を支えるのです。

仕事中に私はしょっちゅう姿勢を変えます。世の中にはじっと同じ姿勢で黙々と仕事を続ける人もいるようですが、私はそんなに勤勉ではありません。パソコンから離れて絵を描いたりするのは仕事のうちですが、漫画を読んだり、コーヒーを飲んだり、寝てしまったり。

そんな私の仕事スタイルにも、良く付いてきてくれるように設計しました。今のところうまくいっているみたいです。

4 Comments »

  1. はじめまして。いつも楽しみに拝見しています。

    車のシートにこの機構があると、
    長距離ドライブも楽しくなりそうですね。

    コメント by けやき — 7月 10, 2009 @ 11:48 am
  2. […] 昨年秋、AVEINの発表のためにドイツのケルンに行きました。 […]

  3. けやきさん、初めまして。山中です。
    コメントをありがとうございます。この椅子のデザインそのものがクルマのシートのようだと言われることもあります。今後色々な可能性を考えていきたいと思っています。

    コメント by yam — 7月 13, 2009 @ 10:07 pm
  4. […] 以前はコピー用紙に細書きのサインペンだったのですが、その時から、お気に入りの組み合わせはCotman水彩紙に、ステッドラーのTriplus gel-linerになりました。上のAVEINのためのスケッチもこの組み合わせで描いています。 […]

RSS feed for comments on this post. TrackBack URI

Leave a comment

Copyright(c)2024 山中俊治の「デザインの骨格」 All rights reserved. Powered by WordPress with Barecity