横倒しのクルマ
「骨」展に展示される「工業製品の骨」の最大のものがこれです。一番問題になったのは21_21に搬入が可能かと言うことでした。クレーンを使って吹き抜けから地下に降ろす事は可能なのですが、大変なコストがかかります。そこで検討されたのが正面玄関から入れる方法でした。
21_21の正面玄関は、幅が1.4mしかありません。しかも二重扉になっていてその場所がかなり横方向にずれています。狭い所をS字に通らなければならないので、軽自動車でもちょっと無理。
唯一可能性があるのはクルマを横倒しにして、人海戦術で運んでしまうことでした。通常は1トン以上ある乗用車も、骨だけにしてしまうと300キロしかありません。またこのクルマはスポーツカーなので車高が低く、タイヤを取ってしまえば120センチ以下。横にすれば通るかもしれない。
数ヶ月前から図面を取り寄せ、図面によるシミュレーションや実物大のボードを使った実地試験の結果、何とか可能であることがわかりました。
ようやくそれが、一昨日実行されたのです。到着したホワイトボディの周りに鉄パイプでフレームを組んで、10人がかりで横倒しにして搬入。
先日のスケッチの正体はこのクルマでした。もうおわかりですよね。よく見ると写真の中に車名があります。
都心から離れた所に住んでいると必ずと言っていいほど車が必要になってきますよね。
近くのスーパーが5分くらいでいけるくらいの「近く」にあるようなら大丈夫ですが、普段の食材を買いに行く為にその都度バスやタクシーを使うのもキツイです。
田舎に行けば行くほど、バスのりばの間隔は広く、1時間に1本ずつしか来ない、なんていうのはザラです。
その為、運転免許が取れる18歳になると、みんな免許を取得して車購入を考え始めます。
私の田舎は大して人口も多くないのに、町内に3箇所も自動車学校があります。
高校3年生になると、約8割は免許取得に向かいます。
そしてマイカーを持つことが一種のステータスになっています。
車を持つ子自体が少なくなっていると言いますが、それは都会の話であって、地方に行けば行くほど、車も免許も生活から切り離せないものとなっているのです。
我が家は5人家族でしたが、父、母、兄、私、祖父それぞれが自分の車を持っていたので、家の前には車が4台も並んでいました。
車がないと、それぞれ仕事にもいけないからです。
維持費もかかるので大変ではありますが、実家で生活していれば家賃家賃などもかからないので、やっぱり車が欲しいです。