美しい義足をめざして

Bones,SFC — yam @ 4月 14, 2009 10:03 am

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昨日発売のアエラに勝間和代さんとの対談が掲載されています。その中で話題になっている義足のひとつがこれです。坂井さんのブログで紹介いただいたものとは別バージョンです。「骨」展にも参考出品の予定。以下は、慶應大学の私の研究室で進めている「美しいスポーツ用義足」プロジェクトの展示用解説文から。(写真:清水行雄)

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Mac Book Airの解剖

Bones,Mac & iPhone — yam @ 4月 12, 2009 11:42 pm

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これをやったのは約1年前、Mac Book Air が発売されて間もない頃のことです。ある記事が賛否両論を巻き起こしていたので、自分の目で確かめてみたくなり、「骨」展の企画にもきっと役に立つと信じて、新品を分解しました。

実際に分解してみて、私はこのマシン内部のあまりの美しさに息をのみました。アルミのボディの内面は工芸品のような形状と質感に仕上げられており、ツールマーク(コンピュータ制御のマイクロドリルで削りだして製作された痕跡)が見事な紋様となっています。バッテリーはボディの内壁に合わせて曲面に成型され、ネジのタップも曲面に沿って斜めに切ってあるのです。無駄かどうかなどという次元ではなく、設計の常識から言うと信じられないような美意識が内部にも行き渡っていました。

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ネトの骨

Bones — yam @ 10:17 am

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伸縮性のある布とスパイスを使って人を包み込み、嗅覚や触覚に訴えるエルネスト・ネトの作品は、今や世界中の人に愛されています。本拠地はブラジルで、世界中を飛び回って活躍するネトさんに会うのはとても難しかったのですが、昨年の秋のセカンドネイチャー展のオープニングパーティに来るというのを聞きつけ、その場で「骨」展のコンセプトを話し、依頼しました。

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坂井直樹さん、勝間和代さんの紹介ですごい数のアクセスが

Bones,Sketches — yam @ 4月 10, 2009 5:19 pm

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報告が遅くなりましたが、坂井直樹さん勝間和代さん、お二人のブログにここを取り上げて頂いてから飛躍的にアクセスが増えました。2日間ほど、Livedoor Readersの注目度ランキングのトップにいたそうです。

坂井さんとは、20年ほどのおつきあいになりますが、今は同じ大学の教官でもあります。新年度になって忙しさが倍増し、ますますお世話になりっぱなしです。研究室がいつも定員オーバーの大変な人気教授です。

勝間さんには、先日、雑誌の対談に指名頂いて久しぶりに直接お会いしました。明晰な分析とわかりやすい言説は相変わらずでしたが、多くのメディアで活躍されるようになって、本当に美しく輝いていらっしゃいます。

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中村勇吾さん

Bones — yam @ 4月 9, 2009 10:45 pm

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昨日、慶應大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の授業が始まりました。SFCに新任教官としてやって来て、ちょうど1年になります。桜が咲き、緑あふれる広大なSFCキャンパスは、今から2ヶ月程が最も美しい時期ですね。ほとんど必修科目のない自由なカリキュラムで知られるSFCのキャンパスは、この時期、どの授業をとろうか迷いつつ右往左往する学生達がいっぱいで、とても活気があります。ちょっと元気をもらった気分になりました。

上の画像は、日本を代表するwebデザイナー、中村勇吾さんが「骨」展のために制作してくれている映像作品のキャプチャです。 (more…)

WAHHA GO GO

Bones — yam @ 4月 8, 2009 11:08 am

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「骨」展への参加を依頼するために、明和電機の土佐信道さんを尋ねたのは昨年の夏でした。都内の、商店街に隣接するバス通りに面した、小さめの、車整備工場のようなスペースが、土佐さんの仕事場です。これはネタなのかなあといぶかりながらシャッターをくぐると、これまた町工場っぽい打ち合わせスペースで、ご本人にお会いすることができました。このときが初対面です。

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参加作家の皆さん

Bones — yam @ 4月 7, 2009 12:31 am

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「骨」展の出品作家をリストアップしてみます。プレスリリースやWeb上では順不同ということで発表されていますが、実は年齢順です。

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からくり人形師玉屋庄兵衛さんの道具

Bones — yam @ 4月 5, 2009 8:10 pm

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尾陽木偶師(びようでくし)九代、玉屋庄兵衛さんにお会いしたのは2006年の春、まだ肌寒い頃だったと思います。国立科学博物館の鈴木一義さんがリーダーだった「地域における『ものづくり』の強みに関する調査研究会」で、仕事場を訪ねる機会をいただきました。

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動物の骨格に魅せられて

Bones — yam @ 4月 4, 2009 9:40 pm

 

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一冊の写真集がある。漆黒の背景に浮かび上がる様々な生物の骨格。生きているときの配列が忠実に再現された白色の物体は、しなやかに連動し、伸び上がり、走り、滑空する。骨という構造体が抽出されることで、生物の持つ躍動感がいっそう強調されているかのようだ。

生物の骨格は、その優美な外観と見事に連携している。全てが一つの細胞から分化して生成されるプロセスを思えば、その関係が不可分なのも当然かもしれない。しかし人工物のそれはどうだろうか。振り返れば、骨格を隠蔽すべく見ばえを恣意的につくってきた行為こそが、デザインだったのではないかという疑念もわく。それでも、デザインの根幹はその製品の骨格にあるのではないかという期待もある。

 

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蜘蛛に骨はないんですけど

Bones — yam @ 5:34 pm

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私のアトリエは、小さな山の中腹にあってとても眺めの良いところです。周りは自然公園や大学の演習林などに囲まれているので、春になるとたくさんの生き物が来襲します。まずウグイスの声が聞こえて、様々な鳥が庭先に来るようになります。いろいろな大きさのよくわからない鳥がやってくるので、「とりぱん」の世界ですね。

そしてまもなく、アリやムカデが屋内に進入してくるようになります。スズメバチが、毎朝周回に来るようになるのも今頃。春先のスズメバチは、攻撃性はほとんどないのですが、越冬した女王なので異常に大きくてびびります。

家の中では、冬の間どこにいたのか、脚の差し渡しが6センチぐらいはありそうな蜘蛛が、壁や天井に現れます。 (more…)

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