WAHHA GO GO
「骨」展への参加を依頼するために、明和電機の土佐信道さんを尋ねたのは昨年の夏でした。都内の、商店街に隣接するバス通りに面した、小さめの、車整備工場のようなスペースが、土佐さんの仕事場です。これはネタなのかなあといぶかりながらシャッターをくぐると、これまた町工場っぽい打ち合わせスペースで、ご本人にお会いすることができました。このときが初対面です。
私が展覧会の趣旨を説明すると、土佐さんはおもむろにスケッチブックを開いて過去の作品の説明を始められました。こんな作品があるのだがどう思だろうかと質問されます。土佐さんの作品のファンでもある私にとっては生のスケッチを見られただけでも感動でしたが、一応あれこれと感想などを言ってみます。するとどんどんアイデアを出してこられて、それから約1時間があっという間に過ぎてしまいました。聞き入っていた私はふと訪問の目的を思い出し、土佐さんのお話をさえぎって尋ねました。
「あのう、作品製作を引き受けていただけると理解してよろしいのでしょうか」「あ、それはもう…ねえ」びっくりしたような顔でこちらを見て、マネージャーの方に同意を求める土佐さん。うなずくマネージャーさん。こうして拍子抜けする程あっさりと明和電機さんの参加が決まりました。
スケッチは土佐さんが「骨」展のために製作中の新作ロボット「WAHHA GO GO」の初期アイデア。「 脳は持たず、感情もなく……ただ「笑う」ことだけを目的とする構造体のロボット」です。
[…] 土佐さんは、スケッチ・ブログなるものを以前からやっていて、土佐さんの不思議なマシンが生み出されていく様が、よくわかります。絵も素敵ですね。写真は完成間近のWAHHA GO GO。まもなく笑い始めます。(写真撮影:吉村昌也) […]
[…] 場所は「明和電気アトリエ」。製造が行われたその場所で原画を見られます。 […]